タグホイヤーの時計を買おうと思ったとき、公式ショップや一般的な時計店など、選択肢は様々。結局どこで買うべきか、お悩みの方は少なくないでしょう。
そこで本稿では、公式店や時計店、アウトレット、ネットなども含め、タグホイヤーの時計はどこで買うのが最適なのか、検証していきます。
公式店で買うメリット・デメリット

まず選択肢として挙がるのは、公式店でしょう。こちらの最大のメリットは、「正規品であることが確実」である点です。
当然ながらタグホイヤーの正規販売店では、メーカーが正式に流通を認めた製品のみを取り扱っており、購入時には本物であることが保証されます。さらに、メーカー保証がしっかりと付いていて、登録することで保証期間の延長や、専用のアフターサービス「MY TAG HEUER」への加入が可能になります。定期的なメンテナンス費用の割引なども受けられます。
店舗スタッフはタグホイヤーに関する専門知識が豊富なため、自分に合ったモデルを丁寧に提案してもらえるのも魅力の一つです。時計に詳しくない方でも、納得したうえで購入できる体験が得られるでしょう。
一方で、デメリットとしてはやはり「価格の高さ」が挙げられます。正規のルートで仕入れられた時計であるため、定価販売が基本となっており、値引き交渉はほとんど期待できません。並行輸入品と比べて、同じモデルでも数万円から十万円以上の価格差が出ることもあります。
信頼性や安心感を重視する方には公式店が非常に向いていますが、コストパフォーマンスを求める方にとってはややハードルの高い選択肢とも言えるかもしれません。
公式以外の「時計店」で買うメリット・デメリット
価格を抑えてタグホイヤーを手に入れたい方には、公式以外の時計店で取り扱われている「並行輸入品」が選択肢として挙がってくるでしょう。
そのメリットとしてまず大きいのは、価格の安さです。並行輸入品は、海外の正規販売店や卸業者から直接買い付けた商品が多く、正規店で購入するよりも20〜30%、モデルによっては数十万円単位で安くなることもあります。もともとは正規品なのですが、為替の影響や、販売経路の短縮などによってコスト削減が反映された結果、安く販売されているわけですね。
また、街の時計店や大手家電量販店などで多く取り扱われており、選べる店舗が多いという点も魅力です。中古品やアウトレットに比べると新品であることがほとんどなので、見た目にも状態にも満足しやすい傾向があります。
一方で最大のデメリットは、正規のメーカー保証が受けられない可能性が高いという点です。並行輸入品はタグホイヤーの正規流通ではないため、公式サービスの対象外となることが多く、修理やオーバーホールの際に正規品よりも費用がかさむケースがあります。
加えて、並行輸入品にはまれに中古品や展示品が混ざっていたり、ごく稀に偽物が流通しているリスクもゼロではありません。そのため、購入先の信頼性をしっかりと見極めることが重要になります。都心の一等地に店舗をかまえているようなお店なら基本的にその心配はありませんが、ネット上に全く情報が出ていないようなお店は避けた方が無難です。
アウトレットという選択肢

日本国内には、タグホイヤーのアウトレット店もあります。
ここで扱われている時計は、基本的に正規ルートで仕入れられた正規品です。つまり、メーカーの保証やアフターサービスも対象となるため、「並行輸入品よりも安心感があるけれど、価格は抑えたい」というニーズを満たしてくれるといえます。実際、定価の30〜50%引きで購入できるモデルも珍しくありません。
ただし、アウトレット店に並ぶのは、主に過去のモデルや廃盤商品、展示品が中心で、最新のコレクションはほとんど並びません。選べる幅も狭く感じられるかもしれません。またアウトレット店舗自体が限られているため、気軽にアクセスできる人はそれほど多くないのが現実かと思われます(国内の店舗についてはこちらの記事に記載しています)。
結局、どこで買うべきか
では結局、タグホイヤーの時計はどこで買うべきなのか。私としては「並行輸入品を扱う信頼できる時計店」か「安心できるネットショップ」での購入が、最も現実的かつお得な選択だと感じています。
もちろん、正規店の安心感は魅力ですし、アウトレットで正規品を安く手に入れるという選択肢も非常に合理的です。ですが、アウトレットは誰もが簡単に足を運べるわけではありませんし、公式店だとどうしても価格の高さを感じざるを得ないところがあります。
一方で、並行輸入品を扱う時計店は数が多く、選択肢がそれなりに豊富です。そして何より価格が魅力的。同じ予算でもワンランク上のモデルを狙うことが可能です。昨今は多くの時計店が独自保証を用意していますし、実際に修理が必要になったとしても、公式以外で対応しているお店はたくさんあります。正規品と並行品の安心度合いよりも、価格差の方に大きなメリットがあると思うんですよね。
そして公式サイト以外の、並行品を扱うオンラインショップに関しても、名の知れた時計専門サイトや大手通販サイトであれば、ほとんどの場合トラブルは避けられます。購入者レビューや店舗情報をチェックすれば、十分に安心して選べる時代になってきています。
このように考えると、「並行輸入品を扱う信頼できる販売店で、自分の予算と目的に合ったものを選ぶ」というスタンスが、もっともバランスの良い選び方ではないでしょうか。手軽さ、コスト、安心感のバランスがとれており、現実的でおすすめできる選択肢だと私は思います。